
日本を代表するジャズピアニストと言えば、何といっても大西順子さん!
大西順子さんは「近年のジャズ界をリードする存在」!
突然の活動休止や引退表明などで話題になってきた大西さん。そんな大西さんの復帰には、指揮者「小澤征爾」さんと「村上春樹」さんの存在は外せないのです。この記事では、そんな大西順子さんについて知ることができます。
大西順子さん:2012年 プロ演奏家からの引退を表明した本厚木!
大西順子さんは、プロ演奏家からの引退宣言をした後の最後のライブ、
それは、本厚木(ほんあつぎ)にある小さなライブハウス「キャビン」でした。
ライブハウス「キャビン」はぎゅうぎゅう詰めだったといいます。
そうですよね、長年のファンが詰めかけていたのですから。
大西順子さんの引退に小澤征爾さんは叫んだ!
そして、そのライブに村上春樹さんが指揮者の小澤征爾さんを誘っていくことになったのですが、、、。
小澤征爾さんは、この大西順子さんのライブははじめてだったのです。
大西順子さんの演奏に熱心に聴き入りながら小澤征爾さんは、「なぜ、このピアニストは乗りに乗っている、まさに、この時に引退ってどういうことなんだ?」と疑問に思っていたそうで、
大西順子さんが、ライブの時のMCで、引退すると話していたまさにその時に、
突然、小澤さんは立ち上がって、「おれは反対だ!」と叫んだのです。( ^^) _U~~
小澤征爾さんは、とことん熱いです!
その時、ライブに来ていたお客さんも、同じ気持ちだったかもしれませんが、
そんなことを口に出そうなんて誰が思うでしょうか?
当然黙って聞いていたと思うのです。
しかし、小澤征爾さんは、「おれは、反対だ!」なんて叫んだのですからね。(>_<)
小澤さんは、そのまま順子さんの打ち上げにも出席して、
ずっと大西順子さんを説得していたそうです。
村上春樹さんはそんなことは関係なく、とても気持ち良さそうに打ち上げのお酒を飲んでいたといいますからね。
その時村上春樹さんが呟いた!
そして、村上春樹さんは、ふと「小澤さんと大西さんが《ラプソディ・イン・ブルー》やってるの聴きたいなぁ」と言ったのですって。
それに小澤さんが飛びつきました!
スゴイ、反応が早い!!!!
これこそ、思い付きの直観力!
大西順子さんは引退すると言っているのにね!
そういった小澤征爾さんって、純粋で可愛らしいと思ってしまいます。(*^-^*)
私は、この時のことが書かれている村上春樹さんの著書「厚木からの長い道のり〜小澤征爾が大西順子と共演した『ラプソディー・イン・ブルー』」が大好きです。
楽しくなってきてしまうのです!
何度も読み返しました!
このお話、映画化されないかな~。
大西順子さんが、現役を引退した理由は?
大西順子さんが現役を引退した理由は、音楽ビジネスの衰退にありました。
ジャズだけではないのですが、全般的にCDが売れなくなってきたのです。
CDがレンタルの時代に入ってきていましたし。
そういった時代の変化において、大西順子さんは、プロとしての演奏の水準を維持していくことが困難になってきたと感じていました。
それは、あくまでも大西さん自身が感じていたことですけど、、、。(-_-メ)
音楽家が演奏の水準を維持していくためには、相当な時間が必要であり、収入が低くてもアルバイトすることなどできないですからね。
ジャズピアニストも肉体やスキルを維持するには、相当な時間が必要なのです。
大西順子さんのプロ意識は、本当に高く、「自分が思うような仕上がりになければ、プロとして人前で演奏するわけにはいかない。ならば引退もありではないかと思った。」というものです。
大西順子さんは、自分に対してとても厳しいのです!
実は、大西順子さんは、この頃、家庭の事情があって働かなければならなくなったそうで、ピアノの維持はお金がかかるため売却したのです。
お父様がお亡くなりになられたことがあります。
そういったことで、順子さんが働いて家計を支える必要が出てきたのです。
大西さん程の名の知れた実力のあるジャズピアニストでも、こんなことがあるのです。
大西順子さん:経済的事情でピアノを売却
ピアノを売却した後、大西さんは、スーパーの品出しや引っ越し屋さんの荷造りとかを仕事にしていました。
その時の方が安定した収入があったのだそうです。
音楽家の皆さまのご苦労が沁みますね。
ですから、ライブで生演奏を聴かせていただけることは、音楽家の皆さまの生きざま、そのものを感じて楽しむことができるってことなんです。
こんな素晴らしいことってあるんでしょうか~としみじみと感じるこの頃です。
大西順子さん:2013年「ラプソディーインブルー」復活のサイトウ・キネン
小澤征爾、村上春樹が誘った一夜限りの復活
大西順子さんは、2013年 8月-9月 サイトウ・キネン・フェスティバル松本において「サイトウ・キネン ジャズ勉強会」の講師を務め、9月6日には小澤征爾の指揮する「サイトウ・キネン・オーケストラ」とガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」を共演しました。
小澤征爾さんの猛烈な誘いに負け、一夜限りの復活とし出演を決めたのです。
大西順子さんと小澤征爾さんとの間で話し合われたことは?
実は、小澤征爾さんは、海外では、マーカス・ロバーツトリオと組んで演奏もされていて、
ジャズとの共演にも慣れていました。
ですから、大西さんから小澤征爾さんに、「私もトリオで演奏させてください」とお願いしたそうです。
マーカス・ロバーツは、ウィントン・マルサリス(アメリカのトランペット奏者)のパートナーとしてジャズ界に現れた盲目の天才ピアニスト。
近年では小澤征爾&サイトウ・キネン・オーケストラとのコラボレーションでクラシック界でも評価されています。
小澤征爾指揮: マーカス・ロバーツ(盲目の天才ピアニスト)の演奏動画
大西順子さんの申し出に対して、小澤さんは、やりたいようにやっていいと言ったそうです。
大西さんは、それが本当にありがたいことでしたと語っています。
そして、クラシックの方々からすると、正直、賛否両論だったんだと思うと。
格式あるフェスティバルのトリにジャズピアニストが出てくるなんてことは、今までには、当然ありえないことだったのです。
でも、小澤征爾さんは、それをまとめ上げることができたんです。
なんてったって、世界のオザワですから。
そして、この時の演奏が大西順子さんにはとても貴重な経験となったわけです!
小澤征爾さんはいろいろなことに好奇心がある人。
小澤さんは、長いアメリカ生活の中、古い音楽もたくさん聴いていて、
ブルースにも強いリスペクトがある人。
小澤征爾さんは、トラディショナルを学ばない人間はダメだという強い信念を持っていました。
小澤さんが大西順子さんと一緒に音楽をやりたいという気持ちになったのは、
大西順子さんがトラディショナルをちゃんと勉強しているからだそうで、
大西さんは、小澤さんに言われたその言葉を今も覚えているといいます。
そういった共通点あったからこそ、大西さんは小澤さんに気にかけてもらっていたのです。
大西順子さんの今後は?
大西順子さん:村上春樹,小澤征爾が大絶賛する理由は?
村上春樹さんと小澤征爾さんが、大西順子さんを大絶賛する理由は、
大西順子さんが、自らのピアノや音楽に妥協せずに努力をしていること!
村上春樹さんとしても、大西順子さんのことを変わり者だと思っているようです。
もともとジャズ喫茶のマスターだった村上春樹さんは、
もっと変わっている人を知っているそうですが、、、。(*^-^*)
大西順子さんの練習時間は?
大西さんは、常に高みを目指して練習を怠らない努力の人で、その姿勢は、ずっと変わっていないのです。
毎日の練習時間は、8時間は欲しい人なんです。
自分は凡人だけれども、練習すれば何とかなるという考え方です。
8時間の練習は苦にならないどころか、「8時間ぐらい弾ける時間があると嬉しい」と感じるそうです。
スゴイですね。
努力の天才ですね!

最後までお読みいただきありがとうございました。
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