反田恭平さん,ショパンコンクール戦略も天才的で面白い!侍ヘア&肉体改造&プログラム&審査員対策って?

嬉しいHaruharu

この記事を読むと、反田恭平さんがショパンコンクール2021に挑戦するために、6年間かけて取り組んできた戦略の全てを知ることができます。

その結果、反田さんは、みごと2位に入賞!そのショパコン戦略(髪型、肉体改造など)が大変話題になりました。テレビのインタビューでも、どんな戦略を立てて臨んだのかを詳しく話してくださっていました。どのお話も大変興味深く聞かせていただきました。楽しみながらお読みいただけると嬉しいです。




反田恭平さんのショパンコンクールの戦略~6年間のすべて~

これから、反田さんの6年間の戦略について見ていきましょう。

そのすごさを知っていくにつれて、反田さんはいったい何者なんだと驚きますよ。

前代未聞といってもいいと思います。

ショパンコンクールの歴史に残る、語り継がれる人になっていくのではないかと思っているのでございます。(*^-^*)

自分の手の内を隠すことなく全て公開してくださる姿に、教育者としての懐も深く、益々今後の活動が楽しみになってきています。

反田恭平さん,4年前からの戦略は、ワルシャワ留学だった!

日本人に大変人気のあるショパンの音楽!

日本人のピアニストたちの演奏を聴くと、様々な弾き方があり、その人なりに表現しているのですが、それだけに、どんな弾き方がいいのか迷ってしまうのだそうです。

反田さんも、ショパンは小さい頃から趣味で色々と弾いてはいたのですが、自分はショパンをどう弾いていいのかわからず、4年前にワルシャワの国立ショパン音楽大学に留学することにしたのです。

目標を達成するために、その時々で的確な決断をしてきた方なのだなと、つくづく感じます。

実際に、ポーランドに住んで現地の人とのふれあいや、公園などを散歩したりすることで、今まで知らなかったことを発見し、ショパンをより深く理解することに繋がったそうです。

それは、第3次予選の選曲と構成のヒントにもなりました!

現地に行って初めて知ったショパンの曲、それは、『神よ、汝がポーランド人よ』・・・ショパンの死後発見された遺作でした。

こうした反田さんの真摯な姿が、ポーランドの人々の💛に刺さったのです。(*^-^*)

そして、2位入賞してからは、ポーランド人から『ショパ二スト!!!』と呼ばれるようになったそうです。

最高の褒め言葉だそうです。

それは、最高に嬉しいですね。(*^-^*)

※ショパ二ストとは、ショパンを上手に弾く人のことですよ。



反田恭平さん;過去のデータ分析を実施

2010年、2015年のショパンコンクール過去2回分の全参加者約800人の作品について、「予備予選、一次予選、2次予選、3次予選、ファイナル」の4つの段階で、どういう曲を弾いて受かった人が多かったのかについて全て調べ上げました。

何週間もかけて徹底的に調査してまとめたとのことです。

さくら

素晴らしいですね。統計学的見地からの分析ですね!反田さんは、徹底的に調べ上げることが得意なんですよ!中学生の頃は、「ピアノの森」の曲を全て調べ上げていたといいますから、何でもとことんやり切ってしまうタイプですね。

反田恭平さん;審査委員の構成を把握

審査委員については、ポーランド人が何人なのか、世界で活躍しているアーティストたちが何人なのかを調べ審査の傾向を把握しました。

ひろみ

「審査員の傾向と対策」な~んて、受験対策みたいですね!これは、審査員さんのことを詳しく知らないとできないことですね。



反田恭平さん,プログラムの戦略は?

反田恭平さんは、予選ごとに綿密なるプログラム戦略がありました!

その狙いはどこにあったのでしょうか?

反田恭平さん;第1次予選の戦略は? 

予選を通過することが目的であったため、技術的なものをアピールできる曲を選択しました。

反田恭平さんの第1次予選の曲目

ノクターン ロ長調 Op.62-1

エチュード ハ短調 Op.10-1, ロ長調 Op.25-10

スケルツォ第2番 変ロ長調 Op.31

ちょっと一息;Haruharuの感想💛

Haruharu笑顔

ノクターンのキラキラした音色に魅せられました。心地よくてずっと聴いていたいと思いました。

エチュードは、圧巻の演奏でぞくぞく、音色のコントロールが素晴らし過ぎて鳥肌が立ちました。

少し、コロコロっとした音になるところが好きです!どうやって出すんだろう?

スケルツォ、とっても歌っていました。素敵でした。

ストーリー性が高い難曲で演奏映えしていました。

うっとり💛です。YouTubeで何度も聴けるのでいいですね!

反田恭平さん;第2次予選の戦略は?

4曲中1曲目から3曲目までが同じ調性、『ヘ長調』だった。同じ調性の曲を続けて弾くことは、飽きられてしまう恐れがあり、コンクールにおいてはとてもリスキーであるけれども、ストーリ性を持たせることで変化をつけました。

反田恭平さんの第2次予選の曲目

① ワルツ第4番 猫のワルツ(2021年夏のリサイタルで演奏)⇒動物

 マズルカ風ロンド(2021年夏のリサイタルで演奏)⇒ダンス、人間の心情

③ バラード 第2番 作品38(予備予選でも演奏) ⇒自然の風景

※①、②、③ の演奏にイメージを持って演奏することで、自ずと音色が変わっていった。

④ アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ(2021年夏のリサイタルで演奏)

反田恭平さん;第3次予選の戦略は?

葬送行進曲が入っている作品を取り上げたが、そこでは、ショパンの死への葛藤、そして英雄ポロネーズへ移り、最期は復活するんだというストーリーを描き、ポーランド国民が求めている音を表現できるようなプログラム構成にしました。

反田恭平さんの第3次予選の曲目

マズルカ 作品56-1 ロ長調

マズルカ 作品56-2 ハ長調

マズルカ 作品56-3 ハ短調

ソナタ 第2番 作品35 変ロ長調

『神よ、汝がポーランド人よ』・・・ショパンの死後発見された遺作

   ※学生時代にショパンが伴奏して友人たちと歌っていた曲です。

英雄ポロネーズ 作品53 変ロ長調

演奏はもちろん、プログラム構成力が素晴らしく感動しました。

反田さんが、このプログラムを通して伝えたいことが聴衆にも伝わっていることが分かり、とても嬉しかったです!

反田恭平さん;プログラムにこだわった理由とは?

反田さん曰く、、、

何を自分は表現したいのかを求められるのが、このコンクール。

このクラスにとっては、上手いとかミスタッチとかはあまり関係ない。

ここがフィギュアスケートと少し違うところである。

聴いていて見ていて、スター性だったり、カリスマ性だったり、

何か感情をえぐられるような思いにさせてくれる音楽であることが大事である。

それが、世界一難しいコンクールと言われている所以であると思う。

ひろみ

プログラムの構成についての考え方も論理的ですね。

何を目標にして戦っていくのかが大変明確になっていることを知りました。

今回、私もとても勉強になりました。



反田恭平さん;肉体改造(20㎏増量)に取り組んだ理由は?

反田さん曰く、、、

日本のホールはとても平均的に音響がしっかりしている。

座席のシートも映画館よりクッションが薄く、弾きやすいホールが多い。

しかし、海外においては、4階まである大きなオペラ劇場だったりすると、

小さい音ではお客さんまでが届かない。

最初に留学したロシアで大好きなピアニストがいるが、

その人の身長が2mぐらいで、自分は170cm。

その30cmの差をどう埋めるかを考えた時に、食生活である程度、

筋肉と脂肪をつけるしかないと思った。

海外のホールで響かせるためには、ある程度の体格が必要で、

2年前から筋肉をつけて、1年前から筋肉を落として脂肪に変えるようにした。

今、一番ベストな状態である。

なっち

筋肉をつけてから、それを脂肪に変えるなんてビックリしました!

私、それを聞いてツボにはまりましたよ。

もっと、このことについて反田さんに訊いてみたいものです。

反田恭平さん;なぜ筋肉をつけてから脂肪に変えたのか?

反田さんは、体格により、ピアノの音色が違うことを以前から気づいていました。

反田さんがロシアに留学していた時の先生は、85,86歳くらいで、すごくお腹が大きい人であり、ふくよかな音が出るのだそうです。

脂肪分の多い人の演奏は、より深みのある音が出るそうですよ。(*^-^*)

それでは、筋肉質の場合は、どんな音色を出すことができるのだろうか?と疑問に思ったのでした。

反田さんの周りにマッチョなピアニストがいなかったため、反田さん自らがマッチョになるしかなかったそうです。

疑問に思ったことは、すぐに確かめたくなる性質なのでしょうね。

データ収集して論文でも書いてしまったりして、、、、。

ありえそうな気がします。(*^-^*)

反田恭平さん;筋肉質になってみて分かったことは?

演奏音が硬くなりショパンの音楽には似合わないことが分かったそうです。

なるほど、反田さん、確かめて自分で納得できて良かったですね。

反田恭平さん;ピアノの音色と体型の関係を探る日々

反田さんは、筋肉質に育てた体を、ピアノの音色を確かめながら、1年かけて脂肪に戻しつつ、ショパンを奏でるために理想的な体格になるよう模索していったのです。

反田さんが考えるショパンの音楽を表現するための「筋肉と脂肪の理想的な付き具合」を見つけるために、、、、。

本当にユニークな発想ですよね~!!!!!!

人体実験ですからね。

反田恭平さん;ショパンの音楽を奏でるための「ベストな体型」を確信!

ショパンの音楽は、ふくよかな音色が似合っているので、ふくよかな体型になることが必要であると考え、ショパンコンクールの時に合わせて、ちょうどよい、筋肉と脂肪の量になるよう調整していたといいます。

反田さん自身が、本気になって期限つきで結果を出そうとしているのですから、専属トレーナーさんも責任重大だったのではないでしょうか。

こうした研究を重ねていくことで、将来のピアニストへの教育もさらに進化していくのでしょう。

そんな風に感じました。

ピアニストもアスリートですから。

体づくりは基本です。

嬉しいHaruharu

他の作曲家の音楽は、どんな体型だと似合う音色が奏でられるのかな、、、、

なんて、ふと考えてしまう私なのです。

モーツアルトは?ブラームスは?シューマンは?ベートーヴェンは?なんて。

ピアニストの鍵盤操作は、0.0何ミリの世界なのです!

ピアニストは、0.0何ミリの世界で指を動かして音をコントロールしているので、少しの体格の違いでも音色に差が出てくるのだそうです。

今回のショパンコンクールでは、YouTubeでタッチの違いを細かく見ることができたので、鍵盤の操作って奥が深いんだなあと感動の連続でした。

タッチの違いと音色の違いをYouTubeで何度も観察、鑑賞、確認できますから、すごい記録だと思います。

ひろみ

そう言えば、ユーチューバーピアニストでマッチョな方がいらっしゃいますね。

その方は硬い音色なのかしら?

これを知ってから、ピアノの音色について詳しくなりたいと思いました。



反田恭平流自分の見せ方(プロデュース);髪型をアイコンに

海外留学をしてから、自分の見せ方について考えるようになったのですが、それまでは、全然考えていなかったそうです。

いろんな国の人がいて名前は覚えにくいので、ステージに出た瞬間に、

「あっ!あの人だ!!!」とわかるような一つのアイコンとして髪型を考えました。

そして、日本人なら「侍」だろうと思って、髪を結うようにしたのです。

とにかく、この機会に聴衆に覚えてもらいたいという気持ちが強かったのです。

このショパンコンクールはポーランド人にとっては、国の祭典みたいなもので、国営放送やラジオで生中継されています。

1次予選、2次予選が終わった頃には、現地では、寿司マスター」と呼ばれるようになっていました。

また、ファイナルぐらいになると、ラーメンマスター」とか侍マスター」などと呼ばれるようになっていました。

反田さんは、「現地の人たちに覚えてもらえて本当に良かったと思っています。」と嬉しそうな表情をされていました。

ゆい

反田さんのアイコン攻略は大成功でしたね!

インパクトが強烈すぎましたものね。

この機会をとおして世界中の人にいろんな愛称で呼んでもらえそうですね。

それにしても、反田さんて面白いことを考えつく人ですね。



反田恭平さん,コンクールラスト1か月の戦略は?

このコンクールのラスト1か月間は、人生の中で一番練習をしたそうです。

コンクールの期間は練習時間が限られるので、

会場から徒歩3分以内のところにアパートを借りて、ピアノも置いていました。

もし、受賞して記者会見だらけになった時のことも想定していたそうです。

多いときは一日6時間ぐらい練習したと話していました。

ちょっと、待て待て!!!!

6時間の練習が多いんですね~。

そうです、反田さんにとっては。(^^;

この練習時間って、反田さんを知ってから、多ければいいってもんじゃないってことを知りました。

牛田智大さんの場合は、10時間練習しても平気みたいですし。

本当に人それぞれですが、反田さんにとっては、このラスト1か月は本当に人生の中で一番きつかったようですね。



反田恭平さん:本番中にも戦略あり!舞台上での戦略があった!

反田さんは、予選通過したコンテスタント達がどんな演奏をして通過したのかを見ていたのです。

俯瞰(ふかん)していたのですね!

こういったところに余裕を感じますね。

そして、今回は個性的な演奏をした人が通過していると感じ、個性を出すことを意識して望んだといいます。

こういったところがスゴイんです!

ですから、反田さんは、臨機応変に立ち回ることができるのです。

コンクール中に、その場で自分の演奏を修正していったのです!!!

常に状況判断をしながら対応していく、音楽は流れていく芸術だから流れに添っていくことも大切ですよね。

反田さんが、中学生まで夢中になっていたサッカーも試合の流れがあるのと同様で、その時の流れ、今回のコンクールの流れを素早く適切に感じ取って対応していく、そういった臨機応変な対応力が功を奏したと言えるのではないでしょうか。

全ては、ファイナルで演奏する夢を叶えたいという熱い思いがあってこそ!

この記事のまとめと感想

反田恭平さんの6年間のショパンコンクールの戦略をとおして、彼の綿密な計画力と実行力、そして状況に合わせ柔軟に変化できる対応力、相手を思いやる能力などの総合的な人間力をみることができました。

そして、反田さんの戦略の根底には、ポーランド国民がショパンを思う気持ちを知りたい、ショパンの音楽を追求したいという真摯な姿勢がありました。

そこには、反田さんが背負っているものの大きさも感じます。

今回のショパンコンクールは、最初で最後のチャンスだったのですから。

とにかく、反田さんの2位入賞、本当に日本中が活気づきました。

そして、崇高なショパンコンクールを、楽しめるショパンコンクールにしてくださった反田さんには脱帽します。

嬉しいHaruharu

一聴衆としては、感謝しかありません。

少し私は、ショパコンロスだったのですが、その後にショパコンで活躍されたピアにストたちがテレビで色々と楽しませてくれるようになったので、元気が出てきました!これからも、反田恭平さんを応援していきたいと思います。

2022年の2月のチケットが取れなかった(抽選に外れてしまって)ので残念でしたが、必ず生演奏を聴きに行きたいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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